マンションの管理組合、理事会、役員って何をしているの?

「分譲マンションって一戸建てに比べると維持管理のコストは毎月かかっても、専門業者が定期的にやってくれているので楽ちん」
上記はマンションのメリットとして語られる一コマです。でも少し違っているところもあります。横浜のタワーマンション群
維持管理のコストというのは日常管理に必要なコストや上記の管理業務を委託している場合に管理会社に支払う業務委託費や日常管理に使用される「管理費」と10数年に一度実施していく「大規模修繕工事」などの修繕に使用する「修繕積立金」の2つが一般的です。
ですので、本来はマンションの共同取得者である区分所有者全員で協力してこのマンションを維持管理すべきなのですが、専門知識が必要なことも多く区分所有者だけでは運営は難しいです。そこで、このような管理業務を管理会社へ委託することで、日々の負担軽減を図りつつ、専門的なアドバイスを受けることができるのです。
しかしこの管理会社に業務委託費を支払い続けていれば、勝手に自分のマンションを維持し続けれくれるのでしょうか。
分譲マンションには必ず管理組合という団体が存在していて、マンション購入者である区分所有者全員が組合員です。管理会社に管理業務を委託していても、自分たちの管理費や修繕積立金が勝手に使われてしまっては、また不必要と思われるものに対して使われてしまっては困ります。そのためにも管理組合は管理会社の仕事ぶりをチェックし、お金の使いみちを吟味・検討し、住みやすく、かつ長持ちするように継続的に活動していく必要があるのです。

そんな管理組合の代表となるのが「理事会」であり、役員である理事長や会計、監事、理事などから構成されています。役員はそれぞれの役職に伴った業務を受け持ち、活動をしていきますが任期があり、一定の期間毎に改選を行っているので常に同じ人ではないようにしているところがほとんどです。
大規模修繕コンサルタントとして管理組合に長年携わっていて思うのは、住んでいるマンションに愛着を持って管理に携わっている方が理事会に多いとその管理組合も意識が必然的に高く、ひいては定期的な修繕や管理によってマンションの資産価値が上がっていっている傾向があるということです。
同じマンションでも「いつ」「どのようなこと」を行っていくのかの違いで建物の価値は大きく変わります。ただやみくもにミニマムな修繕に徹しているといざという時に通常の数倍もの修繕費が必要になってしまい、節約した修繕積立金でも間に合わなくなってしまうことも実際にあるケースです。近い将来、マンションの価値は維持修繕をどの程度していて、今後どのように修繕計画を立てているのかも価値判断の基準になる日がくるかもしれません。それぐらい重要な管理、修繕をまとめていく管理組合、やりがいがありますよね。理事会の番が来たからと嘆かずに、自分達のマンションのために参加してみてはいかがでしょうか。
また、そんな管理組合をバックアップして、10数年に一度の大イベントである「大規模修繕工事」を成功に導くパートナーが大規模修繕コンサルタントである(株)神奈川建物リサーチセンターです。